2023年 春のスギ花粉情報
昨年(2022年)の福井市での飛散開始日は例年よりも遅い3月4日で、スギ花粉総飛散量は平年を上回る結果でした。
今年(2023年)は2月22日頃が飛散開始日と予想されています。予想される花粉の総飛散量は昨年並みで、平年よりやや多いという予想です。
(日本気象協会 2023年春の花粉飛散予測:http://tenki.jp/pollen/expectation/ )
花粉症は早めの治療開始で症状が軽くなります。2月中旬には抗アレルギー薬の内服を開始して、2月下旬からの飛散開始に備えましょう。
<いつまで花粉飛散は続くのでしょうか?>
昨年の福井市におけるスギ花粉飛散開始は例年より遅くて3月4日、終了は4月22日でした。また、類似のヒノキ花粉は4月1日飛散開始、4月23日終了でしたが、年によってはゴールデンウィーク前まで飛散が続く年もありましたので、それまでは油断しない方がよいでしょう。
<花粉シーズン中の一般的な注意>
・上着は玄関で脱ぎ、花粉を室内に持ち込まないようにしましょう。
・外出時はマスクや花粉症用メガネを使用しましょう。
・目のかゆみがある時は目薬を積極的に使いましょう。(コンタクトレンズをしていても使える目薬があります。)
<今年も新型コロナウイルス(オミクロン株)感染との区別が必要です>
花粉症の症状が出始めた時、新型コロナウイルス感染との区別が必要です。ワクチンを複数回接種していても、例年の花粉症とは異なる症状、すなわちのどの痛み、発熱(微熱の場合あり)、倦怠感、咳がある場合は念のためコロナウイルス抗原検査を受けた方がよいでしょう。
<インナーマスクの使用>
外で仕事をする人、特に山間部のスギ林の近くで仕事をする人は、市販のマスクだけで花粉を吸い込むのを完全に防ぐことはできません。そこで、99%以上花粉をカットできる「インナーマスク」を自作して使用されることをお勧めします。(環境省:花粉症環境保健マニュアル 2019のPDF 26ページ目)
<抗アレルギー薬服用中の注意>
薬の服用によって「ねむけ」が出る人は自動車の運転を控える必要がありますが、眠気が出にくい薬剤もありますからご相談ください。
<舌下免疫療法>
毎年花粉症の症状が強い方、従来の治療に満足していない方、薬の量を減らしたい方、近い将来に妊娠を希望されている方には、舌下免疫療法(体質を根本的に改善する治療法)がおすすめですのでご相談ください。
<抗IgE療法>
投薬で症状が改善しない重症のスギ花粉症に対する最新治療として、アレルギーの原因となるIgEという物質に対する抗体を人工的に作った薬を皮下注射する方法があります。確実な効果がある反面、薬価が非常に高いという欠点があります。興味がある方はご相談ください。