2025年 春のスギ花粉情報
昨年(2024年)の福井市でのスギ花粉飛散開始日は2月16日でした。
今年(2025年)は大雪の影響もあり、2月下旬に飛散が始まると予想されます。予想される花粉の総飛散量は昨年より多く(150~200%)、過去10年間の平均よりもやや多い(110~150%)という予想です。
(日本気象協会 2025年春の花粉飛散予測:http://tenki.jp/pollen/expectation/ )
花粉症は早めの治療開始で症状が軽くなります。2月中旬から抗アレルギー薬の内服を開始して飛散開始に備えましょう。毎年、バレンタインデーが過ぎたら抗アレルギー薬を服用開始すると覚えておくとよいでしょう。
<いつまで花粉飛散は続くのでしょうか?>
昨年の福井市におけるスギ花粉飛散開始は2月16日、終了は4月15日でした。また、類似のヒノキ花粉は4月2日飛散開始、4月21日終了でしたが、年によってはゴールデンウィーク前まで飛散が続く年もありましたので、それまでは油断しない方がよいでしょう。
<花粉シーズン中の一般的な注意>
・上着は玄関で脱ぎ、花粉を室内に持ち込まないようにしましょう。
・外出時はマスクや花粉症用メガネを使用しましょう。
・目のかゆみがある時は目薬を積極的に使いましょう。(コンタクトレンズをしていても使える目薬があります。)
<今年も新型コロナウイルス感染との区別が必要です>
花粉症の症状が出始めた時、新型コロナウイルス感染との区別が必要です。のどの痛み、発熱(微熱の場合あり)、倦怠感、咳がある場合は念のためコロナウイルス抗原検査を受けた方がよいでしょう。
<インナーマスクの使用>
外で仕事をする人、特に山間部のスギ林の近くで仕事をする人は、市販のマスクだけで花粉を吸い込むのを完全に防ぐことはできません。そこで、99%以上花粉をカットできる「インナーマスク」を自作して使用されることをお勧めします。(環境省:花粉症環境保健マニュアル 2019のPDF 23ページ目)
<抗アレルギー薬服用中の注意>
薬の服用によって「ねむけ」が出る人は自動車の運転を控える必要がありますが、眠気が出にくい薬剤もありますのでご相談ください。
<舌下免疫療法>
毎年花粉症の症状が強い方、従来の治療に満足していない方、薬の量を減らしたい方、近い将来に妊娠を希望されている方には、舌下免疫療法(体質を根本的に改善する治療法)がおすすめです。気軽にお尋ねください。
<抗体療法(抗IgE療法)>
投薬で症状が改善しない重症のスギ花粉症に対する最新治療として、アレルギーの原因となるIgEという物質に対する抗体を人工的に作った薬を皮下注射する方法があります。確実な効果がある反面、薬価が非常に高いという欠点があります。興味がある方はご相談ください。